シリーズ・発言 増税許せぬ(2)保津川遊船企業組合代表理事 工藤正さん
観光業は真っ先に影響
消費税が増税されたら、私らは商売できません。観光業は、消費が冷えたら真っ先に影響の出る業界です。なんとしても阻止してほしい。
20年前のピーク時には、年間30万人以上の方が来られていました。ところが、現在は年間25万人程度です。以前には、桜や紅葉の季節に何度も足を運んでくださる方もいました。現在は、桜の満開のときだけ、紅葉の一番赤いときだけを見計らって来られます。これだけ消費が冷え込んでいるのだから、消費を温める政策こそ考えるべきじゃないでしょうか。
また、今でもお客さんから高いと思われている料金を、これ以上上げることはできません。しかし、私らは船頭の組合ですので、削ることができるのは人件費のみ。増税して何もいいことはありません。
共産党の「提言」でも指摘されていますが、八ッ場ダムの建設や高速道路など、無駄な公共事業をやめて、社会保障を充実できる財源をほかに探してほしい。(「週刊しんぶん京都民報」2012年4月29日付掲載)