シリーズ・発言 増税許せぬ(4)伏見大手筋商店街振興組合理事長 水谷保英さん
伏見の町の元気奪う
個人的な意見ですが、消費税が10%となれば、商売をできなくなる店がさらに増えると思います。商売人としては、増税分を価格に上乗せしては大型店との安値競争に負けてしまいます。しかし、それでは生活もできなくなる、窮地に立たされます。ひとまず、増税はやめてもらいたい。
大手筋は交通の便もよく、人口も多い地域で、よく利用していただいています。しかし、お客さんの高齢化が進む中で、買い物が減っているのが心配ですね。
また伏見は、周辺が工業地帯となっています。ここで製造されたものを売ったり、働いている人がお客さんとして利用されたりしています。この工業地帯にとっても消費税は重い負担です。工業も商店も失い、まちの元気がなくなってしまいます。
「一体改革」では、増税しても社会保障が充実するようにも見えません。地域のお年寄りの方の消費を冷やす、年金の支給額の減額などもあります。社会保障のためには、どこまで増税すれば、どう充実するのかという示し方がされていない。社会保障の充実へ、政治がさまざまな案を示してほしいですね。(「週刊しんぶん京都民報」2012年5月20日付掲載)