国民の声が政治を動かしている 倉林明子参院京都選挙区予定候補・こくた恵二衆院議員特別対談
共闘で問責可決 増税連合に痛打
倉林 229日間にわたる長丁場の国会、お疲れ様でした。
こくた ありがとうございます。倉林さんこそ、参院京都選挙区候補として精力的に活動されていますね。今度の国会では、民自公3党が消費税増税と一体に社会保障のいっそうの切り捨て、国民への負担増を強行しました。この悪政とたたかうためにも、京都市議団の大黒柱として奮闘し、医療、福祉の現場の実態をよく知る倉林さんには即戦力として期待しています。
倉林 期待に応えられるよう全力で頑張ります。ところで、今度の国会では、最終盤、日本共産党が呼びかけた「消費税増税法案反対」の一点での共闘が民自公3党の増税連合を追い詰めましたね。
こくた その通りです。まさに、政治が目の前で音をたてて変化しました。参院で少数の民主は単独では法案を通すことができません。もともと消費税増税賛成の自民、公明と増税連合を組み、国民無視で、国会運営を壟断(ろうだん)しようとしました。ところが国民の消費税増税反対の怒りと声が日増しに高まり、増税派を直撃しました。その民意が、民主党から離党せざるを得ない事態をつくり、新党(「きづな」「国民の生活が第一」)ができました。このような状況の下で、国民の声を背景にして消費税増税阻止のための野党国対委員長会談が7月31日に開かれたのです。これを出発点にして、7野党合意による衆院での不信任決議案提出、参院での問責決議案可決という成果を得たのです。メディアも報道するように増税派を本当に崖っぷちまで追い詰めました。数の力でなく、道理と大義でこそ政治が動くということを実感しました。
倉林 増税法が強行成立された翌日、吉田さゆみさん(衆院京都5区候補)と一緒に府北部のある市の商工会議所会頭とお会いしました。歴代首相からの賞状が飾られる応接室に通され、「10%になったら会員は本当に悲惨なことになる。増税中止では共産党に期待している」と語られました。また、口丹地域のある業者団体の理事長も同様に増税中止を切実に求めておられて、「有志で(倉林の)推薦状を出したい」とまで言ってくれました。
こくた なるほど。今回、消費税増税を断罪する問責決議が可決されたことは画期的でしたが、大事なのは、「店をたたまなければならない」「赤字でも仕事を受けざるを得ない今なのにこれからどうしろと言うのか」との切実な国民の声と私どもの論戦が一体となって、政治を動かしていることです。1997年の5%への増税時と比べても反対運動の盛り上がりは大きく、参院で可決強行されても反対世論は収まるどころか「暮らしに影響がある」と92%の方が回答しているように「決まってしまったことだから」と増税を認めたり、あきらめるわけにはいかないのです。
[[SplitPage]]
増税反対では裏切らない党
倉林 そうですよ。もう、民自公の増税連合にはノーの審判を突き付けるしかありません。その点で問責決議の採決時に退席した公明党はまさに揺らぐことのない増税派であることを示しました。同党のある市議は、「これ(問責退席)で、消費税増税の確信犯と言われる」と嘆いてました。
こくた だから、公明新聞で連日、言い訳キャンペーンを張らざるをえない。
倉林 対照的ですが、「共産党は消費税増税反対では絶対に裏切らない」と地元の商店街の会長が先日、激励してくれました。商店街はどこでもこのままではつぶされてしまうという危機感がある中、これまで選挙の応援では一線を引いていた人たちも消費税増税反対を契機に変化しています。
こくた 共産党への信頼の背景には、「経済提言」で「消費税に頼らない別の道がある」という展望を示したことが大きい。国会論戦でも、「増税の前にやることがある」という立場からでは、「公務員削減」など同じ土俵に乗ってしまい、増税派と真の対決はできないのです。中小企業が増税分を価格に転嫁できない実態や低所得者ほど負担の重い逆進性の問題と合わせ、大企業や富裕層への税金が優遇されている事実を政府に認めさせるなど共産党ならではの論戦が光りました。民自公3党の修正合意の問題でも、新たに付け加えた増税法付則18条のねらいが、「成長戦略」「防災」の名で、大型公共事業への大盤振る舞いの復活だと、厳しく批判できるのも共産党なればこそです。増税実施の2014年まで2回の国政選挙があります。倉林さんのおっしゃる通り、この選挙で民自公の増税連合に厳しい審判を下し、共産党を伸ばすことが増税ストップの一番の力になることを訴えていきたい。(「週刊しんぶん京都民報」2012年9月16日付掲載)