「民主政権は米・財界いいなり」「すぐに原発ゼロを」 関電京都支店前行動に200人
野田政権が財界、アメリカの反発を受けて、「2030年代に原発稼働ゼロを可能にする」と盛り込んだ「革新的エネルギー・環境戦略」の閣議決定を見送った(19日)もと、13回目となる大飯原発再稼働撤回を求める関電京都支店前行動が21日夕、行われ200人が参加。参加者からは、「『即時ゼロ』こそ必要」との声が上がりました。
「『原発ゼロ』閣議のたびに、後ずさり」のプラカードを掲げていた富名腰勇さん(62)=八幡市=は、「原発ゼロ」の閣議決定を見送ったことについて、「アメリカや財界にどうかつされたら言いなりになるしかないという民主党政権の正体がはっきりした。私たちは、ここから『即時ゼロ』を求めていく」と語りました。
左京区から友人と参加した杉本泉さん(31)=専門学校生=は、「『再稼働』をすぐにでも止めて、原発ゼロにしたいというのが原動力。『30年代までに』という目標もそもそもおかしいと思うけれども、アメリカに文句言われて方針を変えるなんて、誰のための政治なのか」と話していました。
行動では、参加者らが「原発いらない」「大飯を止めろ」「子どもを守ろう」などとコールし、同支店や市民らにアピールしました。
同戦略は「原発ゼロ」への目標期限も行程もあいまいで、「即時撤退」を求める国民世論とかけ離れたものでしたが、経団連、日本商工会議所、経済同友会の3団体首脳が18日に「経済界として到底受け入れることはできない」(米倉経団連会長)と反対を表明。米国エネルギー省が「このような措置(原発ゼロ)をとれば、意図せざる影響もありうる」(11日、ポネマン副長官)とどうかつすると、政府は閣議決定を見送り、「『革新的エネルギー・環境戦略』を踏まえ、不断の検証と見直しを行いながら遂行する」との方針の決定に後退しました。