ボランティア学生が写した被災地 京都大学で巡回写真展
東日本大震災の復興支援につなげようと大学生らが被災地で撮影した写真の巡回展「みちのくphotocaravan(フォトキャラバン)~東北のキセキ~」が現在学園祭(11月祭)開催中の京都大学(京都市左京区)で行われています。25日まで。
笑顔の少女とハイタッチ、仮設住宅の避難者との抱擁、途方に暮れながらもがれき撤去に奮闘――写真は津波被害の大きかった宮城県・石巻市や同・気仙沼市のまちの様子を学生ボランティアの姿とともに写しとったもの。企画趣旨に賛同し、震災直後から現地で撮影を続けている渋谷敦志さんらプロカメラマン3人が提供したものと合わせて35点を展示しています。
巡回展は被災地ボランティアに取り組む首都圏の大学生の発案で昨年10月に国際基督教大学(東京都三鷹市)で始まったもので、海外(フランス、アメリカ)含めてこれまで大学を中心に約50会場で開催されてきました。初日の22日、訪れた工学部3回生の男子学生は、「テレビや新聞で見るよりも被害の生々しさが伝わってきました」と語りました。
同大での巡回展を担当した山本大翔(ひろと)さん(21)=工学部3回生=は、「復興に向けてまだまだ困難な状況があるなかで、被災地を離れた地域で被災者への思いが薄れつつあると感じていました。写真を通して震災の記憶を心に留めてもらって、何か行動するきっかけになってほしい」と話しています。
会場は、吉田南構内1号館22教室。午前10時~午後6時(最終日は午後5時)。関連企画として23日午後2時から本部構内法経本館2F第1教室で講演会「ゼロに集う人と人の物語。それは」があります。