小選挙区制、政党助成金を問う 伏見革新懇学習討論会
「平和・民主・革新をめざす伏見の会」(伏見革新懇)は22日、伏見区内で学習討論会「小選挙区制、政党助成金問題を考える」を行い、20人が参加しました。
小堀眞裕立命館大学教授が「日本政治全体にとっての小選挙区制」と題して講演。小堀氏は、「小選挙区制は死票が非常に多く、民意が反映されず、少数政党が排除される。それだけでなく、選挙ごとに議席数が急増、急減し、変動・ブレが激しすぎる、いわばバクチ的、賭博的制度だ。ギャンブルで成功した人はそこからなかなか抜けられない。それと同じように、09年総選挙で大失敗し、小選挙区制はダメだと言っていた自民党も、今度の選挙で勝ち、ギャンブルで成功したらギャンブル的制度をそのまま維持したいとなる。このように小選挙区制は、政治全体、ひいては多数党にとっても良くない制度だ」と述べるなど、小選挙区制の問題点をこれまでの選挙結果や諸外国の例もあげながら明らかにしました。
「政党助成金問題─問われる政党のあり方」について、毛利崇弁護士(京都南法律事務所)が特別発言しました。毛利氏は、政党助成金の正当化理由となった企業・団体献金禁止がその後まったく進んでいないこと、また、日本の政党助成金の多さは世界でダントツ(ドイツの2倍、フランスの3倍、イギリスの110倍)であることなどの具体的資料も示し、「いろいろな角度から政党助成金の問題点を明らかにすることが大事だ」と問題提起しました。さらに、国会議員定数削減についても、両氏は、「合衆国=国家連合であるアメリカは別にして、日本は世界一国会議員の少ない国。削減する必要は何もない」(小堀氏)、「国会議員の数は議員の問題ではなく、民意が国会に反映されるかどうかという国民自身の問題。『定数削減が議員の身を切る』というのはまったくのまやかし」(毛利氏)と指摘しました。
フロアからの質疑、討論の後、伏見革新懇事務局が、自民党などによる比例定数削減反対、民意を反映する選挙制度への抜本的改革にむけて大いに学習、討論を強め、世論を高めようと訴えました(S)。