国会で復興の仕事をやらせてほしい 井上・倉林さんが伏見で訴え
日本共産党伏見地区委員会は12日、伏見区の呉竹文化センターで、「福島は“今”~被災地の現場から伝えたいこと~」、「原発ゼロへ私たちに出来ることは…」をテーマにした報告会を行い、約80人が参加しました。井上さとし参院議員と倉林明子参院京都選挙区候補が報告し、福島支援ボランティア活動参加者の発言や原発ゼロを目指す運動の交流なども行われました。
鈴木貴之伏見地区委員長があいさつし、自民党改憲案の暴挙は、働く者を追いつめ未来も暮らしも破壊するとのべ、「アメリカと日本の財界の要求であり、彼らの言いなりの自民党安倍政権は福島の声も国民の声も何1つ聞いていない」と指摘。日本共産党が国会活動や住民運動を通じて原発ゼロをめざしてどのような方向をもっているのかを今日は明らかにしたいと述べました。
井上議員は、安倍政権の事故収束宣言や新安全宣言の基準などはすべて原発再稼働が前提であり、原発メーカーの原発輸出推進の立場から仕立て上げられていると鋭く批判、直ちに原発ゼロをと訴えました。また、屋外電源の配電盤破損の原因がネズミであったという初歩的でその場しのぎの復旧や、重大な地下での汚染水洩れが1日400トンもの汚染水を貯蔵する膨大なタンクの設置をしぶった結果であると強調。「最後は海に垂れ流す最悪の意図を持っており、何が収束か」と糾弾しました。また原発事故の原因や地震との関連性、活断層との関係など何1つ究明されていない中での宣言だとのべました。
その上で同議員は各種の世論調査では「再稼働すべきでない」「原発廃止」の世論が半数以上と着実に増え、世論として定着しつつあるとし、今後一層の運動を継続拡大すべきと訴えました。
福島県出身の倉林候補は、4月に福島ボランティアに参加した経験を語り、「大雨の中で支援活動は大変だったが、逆に水浸しの仮設住宅のひどさや生活困難さの状況がよく分かった。原発放射能汚染で無人化の町、村で放たれた牛や豚の家畜、そしてネズミに荒らされた住宅など本当に2年もたっているのにその悲惨な状況はとても復興とは言えない。国会で本当の復興をやり、安倍政権の事故収束宣言や新安全宣言など再稼働などという暴挙を止めさせ、即原発ゼロを訴えたい」と決意を述べました。
京都から56人が参加した4月の福島ボランティア行動について、伏見から参加した10人のうち7人が発言。いずれも2年前から何ら変わらない福島の実態とその実態を報道しないマスコミと政府の無策といい加減さに怒りの報告とボランティアのさらなる継続を訴えました。ボランティア参加者は「仮設住宅で住むお婆さんが『ここは姨捨山じゃ。政府はこの仮設住宅だけで何んにもせん。私らの死ぬのをただまっとるみたいじゃ』の言葉が今でも胸に突き刺さっています」、「2年も経っているのに許可を得て入った原発汚染の現地は町も学校も無人でどこもかしこも時間が止まってる」など原発事故の実態を告発しました。また、原発ゼロのスピーチ活動や月1回の伏見での原発ゼロパレードの意義、政府が学校にばらまこうとしている安全神話をふりまく非科学的な原発副読本の危険性、特に若い人たちへの訴えなどの発言がありました。
司会の石村和子さんが2カ月後に迫った参院選での躍進で原発ゼロを本当に実現しようと訴えるとともに、継続的な支援組織「ふしみ・福島支援プロジェクト」の結成を呼びかけました。(仲野良典)