茂山あきらさん 大蔵流狂言役者・茂山あきらさんが18日、京都市南区で開かれた日本共産党の倉林明子参院京都選挙区候補の個人演説会で「共産党の躍進を」と訴えました。大要を紹介します。

 今日はこの前亡くなった伯父の茂山千作(=人間国宝)の四十九日にあたります。その弟が茂山千之丞といって3年前に亡くなりました。これが実は私の親父なわけです。「共産党のシンパ」と言われていました。大阪商大、今の大阪市大で学び、学徒出陣で戦争に行きました。「満州」の零下何度の世界です。商科大学を出たこともあって、試験を受けて物資を供給する部署に行ったそうです。なぜかと聞くと、父は「弾射ったら人殺さなんかもしれん。それがかなん」と言ってました。それ以外、「戦争はひどい」というだけで、酔っ払っても戦争の話はしてくれなかった。戦争の中には不幸な思い出がたっぷり詰まっていたからでしょう。そのかわり、戦後、芸人がどれほど食えなかったかという話はしてくれました。母は学校の先生で仕事に行ってましたが、父は仕事がないので、幼稚園から帰ってくると、いつも「お帰り」と言ってました。戦争の傷跡を子ども心に感じました。戦争自体いけないことなんだと。
 今の現実の政治はあまりよくないですよね。「9条を変えよう」と。それが危ない。今、「ねじれ国会をなくそう」と訴えて自民党が勝とうとしていますけれども、ねじれているっていいことじゃないですか。片方で「反対」って言えるわけですから。ねじれ国会をそのままにしておかなければいけない。批判勢力をつくっておかなければならない。そういう点で私は、芸人でありながら、共産党をおすすめしています。東京都議選で17議席に倍増しましたが、倍、倍ゲームでいかなければいけない。倉林さんの勝利と共産党の躍進を念願します。