真っ赤なモミジアオイ
8月になってから、連日の超猛暑で人間だけでなく野の草木もぐったりしています。そして、田圃の稲穂にとって一番大事な時期なのに超高温と小雨でカメムシ類など害虫の大繁殖や高温障害(気功がふさがり光合成が停止したり吸水が蒸散に追いつかず枯れるなど)が心配されます。
8月中旬の河川敷や荒れ地などでも野草の花はほとんどありません。そんな猛暑の中、嵐山の松尾大社から少し下流の河川敷に真っ赤に咲く3輪のモミジアオイを見つけました。その近くの畑の隅には葉っぱの縁が白くなって花に見え(先ッポに白い花咲いている)、ホワイトグリーンとのコントラストで涼しく見えるハツユキソウ(原産地は北米)も群生し、薄緑のオクラの花も咲き始めています。
モミジアオイ(紅葉葵:別名虹蜀葵〈コウショッキ〉:アオイ科Malvaceae、フヨウ属Hibiscus、モミジアオイ種:学名H.coccineus)は北米が原産で背丈は人の背丈ほどです。葉っぱが紅葉の様な形からで名付けられましたが大きさも形も少し違いますね。日本には明治初年(1870年代)に渡来し、庭園などに植えられました。真夏の今頃、15センチ~18センチぐらいの真っ赤な大きな花を腋生(葉腋に花がつく)し、横向けに開いて美しく目立つ1日花。酷暑や乾燥にも強く日当たりや風通しを好み、土質も選ばないとても強い耐寒性多年草です。=牧野富太郎原著『新牧野日本植物圖鑑』北隆館発行、他多数参考しました= (仲野良典)