志村ふくみ「舞姫」「舞姫」と志村さん

 染織家で人間国宝の志村ふくみさんと、娘の志村洋子さんによる特別展「しむらの部屋2013秋」が19日から、京都市左京区岡崎のギャラリーしむらで始まりました。11月4日まで。
 今年5月に染織と織の学校「アルスシムラ」を開校後、初の個展。2人の最新作の着物25点のほか、ショールやふくさなど計50点の和小物なども展示、即売されます。

 志村ふくみさん(89)は、開校後の5カ月間で4枚の新作を創作。「生徒さんたちの学びたいという一生懸命さに刺激を受けました。指導者として、志村の色、作品を形にして見せなくてはと頑張りました」と言います。気候変動などの影響から「来年には同じ植物で染められないかもしれない、今しかないという切羽詰まった気持ち、残したいという覚悟ですね」と力を込めました。

「夕映え」「松風」手前「夕映え」、中央「松風」

 ベニバナや藍、カリヤス、クチナシで染めた糸で織りあげた「舞姫」は天女のイメージ、カラスノエンドウ、ヨモギで染めた着物は「松風」などの着物からは、草原や海などの風景や情景が思い浮んできます。

 個展は第2会場としてギャラリー横のきねやにも展示されます。問い合わせ先はギャラリーシムラTEL075・746・3303/FAX075・746・3304。