守田敏也 右京原発ゼロネットワークは10月26日、中京区の京都アスニーでフリーライターの守田敏也さんを迎えた原発学習会「内部被爆の現状は?」を行いました。3回シリーズで行っている学習会の2回目で、深刻度を増す東京電力福島第1原発の汚染水問題で、放射能汚染はどのように広がり、福島やその近辺の現状、自然や人々への影響への関心は高く、参加者は60人を越えました。
 守田氏は取材でのリアルな状況を写真を使って告発。福島駅近くで放射線量をはかると、放射線管理区域(1時間あたり0.6マイクロシーベルト以上)と同じ高さの数字が表示されていると指摘。小学校でも高い放射線量なのに、運動会の選手だけがマスクをつけ、応援している児童はマスクなしの不思議な光景だと述べ、「被曝は今もなお放置されている」と強調しました。
 福島県全体で原発関連で亡くなった人は1300人にのぼり、18歳以下で43人が甲状腺がんを発症し、高齢者では心臓疾患、白内障が増え、記憶の低下、認知症が進むなど、突然死を含めた健康被害が異常に増えていると述べ、「安倍首相の言う『汚染水はコントロールされている』どころか、福島第1原発の事故現場近くは放射線量があまりにも高く近づけないためいため、どうなっているのか分らないのが現状です。東京オリンピック開催の決定で、汚染と被害が隠される可能性が高い」と話しました。
 日常の暮らしで大事なこととして、「まず、避難訓練を真剣にやる。原発事故の深刻さをシェアし、危機と向きあうこと。そして、放射能に負けない身体作りを」とアドバイス。マスク・帽子でちりやほこりから身を守り、うがい・手洗いなどインフルエンザなどと同じような予防をする。食事は楽しくゆっくり、30回以上噛み、睡眠をとり(午後10時~午前2時は寝る)免疫力をつける、などの注意を促しました。
3回目の原発学習会は11月9日午後2時から、京都アスニー3階。テーマは「原発情報を疑え」、講師は映画監督 高垣博也さんです。問い合せ先TEL090・2280・9450(右京原発ゼロネットワーク:山﨑)。