「九条の会」力発揮しよう 宇治・木幡六地蔵で新春つどい
宇治市の「憲法九条を守る木幡六地蔵の会」は18日、同市御蔵山集会所で恒例の新春のつどいを開催し50人が参加しました。
同会の志岐常正代表は、「今言論の自由が問題となっていますが、戦争をする自由を許してはならない」とあいさつ。続いてギター、ベース、アコーディオンの3人組バンド「うた草」が、「歌いたい歌がある」「恩送り」「灯」「へいわのうた」などオリジナル曲を含む5曲を演奏。「ことばにつくせない あったかさに であった日は むねんなかの一番奥に 黄色い花がひとつひらく」(恩おくり)、「きっとどこかで そっとだれかが 君の勇気を見ていてくれる」(灯)など東日本大震災やフクシマへの思いを歌った新曲も披露され、参加者の胸をうちました。
京都平和遺族会代表で立命館大学・滋賀大学非常勤講師の倉本頼一さんが「戦争をする国を許さない―戦没者遺族・元教師の思い―」と題して講演。戦没者遺族であり、教師だった自己紹介と戦没者遺族の発言を紹介しながら、「100軒足らずの村の中で49人が戦死した」など戦死者の多さ、残されたものの悲しみと苦労などを語りました。
また現在の状況について、「憲法九条史上最大の危機」と指摘。会場に掲示した靖国派ともいうべき危険な教科書の実態などを示す資料を紹介しながら、戦争への道をすすめる教育とマスメディアの反動化・右傾化の具体例を詳しく説明。最後に、今こそ地域で国民的運動を起こそうと締めくくりました。
つどいの最後に、木幡六地蔵の会結成10周年を記念して作成された「平和へのひとこと集」が披露。同冊子を普及するとともに、九条を守り集団的自衛権行使に反対する署名をすすめて、地域で「憲法小集会」「憲法カフェ」「憲法食事会」等を開こうと呼びかけました。
閉会あいさつに立った伊佐清美代表は、「桜井よし子さんが九条の会のせいで改憲が遅れた、改憲を求める1000万人署名で対抗をと呼びかけている。九条の会の運動が改憲の障害となっているということです。いまこそその真価を発揮する運動を」と訴えました。