再生エネで原発ゼロへ(1)南丹市園部町・大河内生産森林組合
南丹市園部町大河内の大河内生産森林組合は、所有する山林を太陽光発電用地として貸し出す事業の拡大に取り組んでいます。同組合長の大西一三・日本共産党前南丹市議は「地域振興につなげたい」と期待を込めます。
地域振興へ事業拡大
林業の衰退や松枯れなどの影響で激減していた組合の収益確保を目的に、昨年から所有する山林(20ヘクタール)の一部を発電機設置用地として組合員限定で貸し出しており、昨年6月から太陽光パネルが設置されています。
事業者の1人、大西組合長の設備(約13キロワット)では、10月までの実績でシミュレーション値を約2割上回っています。想定以上の収益が見込めることから用地の拡大を検討。現在、新たに3カ所を、今夏をめどに整備する予定です。発電の事業者については組合員に加え、地区住民や出身者にも対象を広げます。「大河内で太陽光発電は十分に採算が取れると実証できた。さらに山林を有効活用し、組合の収益確保につなげたい」と話します。
また、地元住民でつくる再生可能エネルギーの普及を目指す「大河内自然エネルギープロジェクト」は昨年9月、地域での再生エネ普及の将来像を描く「大河内マップ」を作成。太陽光発電の拡大や同市の「共立機工」製で従来型の3倍の発電量を誇る風車の導入などを構想しています。同プロジェクトの代表も務める大西組合長は「地域の資源をフル活用し、地域にお金が落ち、地域で暮らしていけるとともに、原発ゼロの社会への実践として、取り組みを進めたい」と話しています。(「週刊しんぶん京都民報」2015年2月1日付掲載)