「住民施策の後退」「利用者切り捨て」 伏見区・休日歯科診療所廃止に批判の声
京都市が、市休日急病歯科南部診療所を6月末までに廃止する方針を決定したことについて、市民からは「利用者の切り捨てだ」との批判の声が上がっています。
同診療所は1957年、府歯科医師会伏見会館(伏見区役所南側)内に開設。伏見歯科医師会が運営を請け負い、年間800~900人が利用しています。
市は既に、利用者減を理由に2000年に北部(北区)、2010年に西部(西京区)の診療所を閉鎖。今年4月には、市民サービス切り捨てを狙う「京プラン」実施計画に沿って同診療所の廃止し、中央診療所(中京区、JR二条駅そば)の1カ所だけの運営にするとしました。
これに対して、伏見区の住民らは昨年、南部診療所の「継続を求める会」を発足。「市は中央診療所の受診を言うが、時間も交通費もかかり過ぎる。サービスの後退だ」として、昨年11月に存続を求める約2000人分の陳情署名を議会に提出しました。
同区内の歯科医師は、「伏見歯科医師会が各医院で患者アンケートを取ったところ、8割が存続を希望する結果になった。診療所は市民の中に定着しているのに・・・。廃止方針は残念だ」と話しています。