世界遺産の森守ろう 下鴨神社マンション問題で住民ら「糺の森 未来の会」結成
世界遺産・下鴨神社(京都市左京区)の境内で進められているマンション建設計画について、住民合意のない計画の中止と予定地の糺の森を守ろうと地域住民が先月末、「糺の森 未来の会」を発足。ポスターを地域に張りだすなど旺盛な活動を開始しています。
神社はマンション建設と併せ、世界遺産指定区域内で、国が指定する史跡「糺の森」の中に、大型倉庫(床面積約300平方㍍)の設置も予定しています。
しかし、両計画はいずれも説明会は開かれず、住民合意抜きに進められてきました。また、倉庫に隣接する住宅地の日照を奪うなど、住環境悪化が危惧されることから、地元住民が「会」を結成。「下鴨神社によるマンション、大型倉庫建設反対」などと書かれたポスター約100枚を作成し、60枚を予定地周辺に張り出しています。
7日には倉庫予定地前で約50人が集まり、「会」への賛同人を募るとともに、署名活動や市民向け学習会を展開していくことを確認しました。
共同世話人の栗山一亮さん(74)は「神社の対応は不誠実だ。運動を大いに広げ、世界遺産と糺の森の貴重な自然を守るため、地元から世界の人々に呼びかけていきたい」と話しています。