街頭で討論「アメリカに守ってもらわな」「抑止力で戦争続けてきた」 右京区・花園
京都市右京区の花園学区住民でつくる「戦争法案ストップ! 花園アクション」は20日夕、安保法案(戦争法案)に賛成の人も反対の人も自由に語り合う「トーク集会」をJR花園駅前(右京区)で開き、同法案への関心を喚起しました。
地域住民や弁護士、青年らが順にハンドマイクで発言。近藤恒雄さん(81)は、〝平和のための戦争〟〝米英は鬼や畜生〟と教えられた戦中の体験を語り、戦争の愚かさを指摘。「米国の戦争に協力する同法案は〝戦争法案〟。憲法違反の法案を廃案にしよう」と呼びかけました。
大学生の阿比留高広さんは、戦争に行きたくないのは「利己的だ」とネットで発信した国会議員の暴言をあげ、「多数の民意を無視して、数の力で法案を通そうとすることこそ利己的」と主張。「武力以外の方法での外交の模索を辞めたら終わり」と法案を批判しました。
「抑止力が必要。アメリカに守ってもらわな」と法案賛成の意思表示をして通り過ぎた男性の言葉を受けて、弁護士の高木野依さんが、「米国は、〝抑止力〟といって強大な軍事力を持ち、ずっと戦争をして多くの犠牲者を出している。抑止力の実態はない」と応じ、日本が米国の戦争に巻き込まれる危険性をはらむ同法案の廃案を訴えました。
自転車で通りかかり足を止めた男子学生(19)は、「(法案審議を)他人事だと思っていたが、身近な問題として考えないとやばいんじゃないかと考えるようになった。もっと学びたい」と最後まで耳を傾けていました。