痛苦の体験聞き「戦争法案止めよう」 丹後で集い・デモ
連合京都北部地協議長や丹労連議長らが呼びかけた「戦争体験を語り聴く集い」(実行委員会主催)が13日、京丹後市内で行われ、市民ら120人が参加しました。市内在住の戦争体験者が「戦争は二度と起こしてはならない」などと訴えました。集会後、参加者は戦争法案廃案を訴え、市役所周辺をデモ行進しました。
集会で、主催者を代表しあいさつした同北部地協の後藤義邦議長は安保法案について、「専守防衛の国是を否定し憲法に反する法案を断じて許すことはできません」と強調。憲法と戦争体験者の努力が戦後の平和を築いてきたと述べました。
また、強行採決された派遣法改正案について、「企業のための規制緩和で労働者保護に乏しい欠陥法案である」と批判し、安倍政権が狙う労働法制の改悪について「組織を超えて力合わせ断固反対の声をあげよう」と呼びかけました。
朝鮮半島・ウズベキスタンで抑留された吉田茂さん(86)は、衛生環境が悪くマラリアや赤痢にかかったことや、炭鉱での土木作業に従事した経験を語り、「悲惨な目に合う戦争は絶対に反対。(戦争法案を)廃案にしてもらいたい」と訴えました。
岩井一夫さん(82)は、軍国主義に染められた少年時代について、「兵隊になるのは当たり前。教育などすべてが(戦争遂行の)準備だった」と強調。学校には天皇皇后の写真と教育勅語を納めた奉安殿が置かれ、勉強といえば教育勅語と歴代天皇の暗唱であったと振り返りました。
丹労連の藤原利昭議長が閉会あいさつで、「皆さんの力を結集し、強行採決を止めよう」と呼びかけました