介護の現場の声を国会に届ける 介護保険制度・大河原候補が抜本見直し「提案」
■施設整備の拡充、介護切り捨て許さない
■事業者も労働者も継続できる報酬を
■公費負担見直し、高齢者福祉を公共の責任で
発表されたのは「介護保険制度の抜本見直しを求める大河原としたかの提案」(骨子を別掲)で、府内の特別養護老人ホームやデイサービスなど18施設での訪問・調査をもとにまとめたものです。
大河原氏は、第1に「安心して利用できる介護制度の実現を」提起。政府が進める「新総合事業」を批判し、利用抑制のための「水際作戦」など介護の切り捨てを許さず、「必要な介護が受けられるよう施設整備が急務だ」と強調しました。
増大する利用者負担については「適切な支援措置を設け、将来的には応益負担から応能負担への転換が必要ではないか」と訴えました。
第2に、介護施設の安定運営、介護職員の適正な賃金確保が必要だと提案。「安倍政権が『介護離職ゼロ』と言いながら、報酬引き下げで現場を困難にさせている」と批判し、運営実態に見合った介護報酬引き上げや介護職員の賃上げ・待遇改善は「待ったなしだ」と強調しました。
第3に、50%にとどまる介護保険の公費負担割合を抜本的に見直し、「高齢者福祉は公共の責任で行うべきだ」と主張。必要なのは「国民の命や暮らしにお金をまわす政治だ。介護の現場の声を国会に届け、政治の転換を実現するため国会へ必ず押し上げてほしい」と呼びかけました。
高見国生・認知症の人と家族の会代表理事をはじめ介護事業者、ホームヘルパー、ケアマネージャーらが現状を報告。デイサービスを運営するNPO法人の石田哲夫理事長は「介護職員の平均月収は22万円と言われるが、自分の施設ではとても届かない。一緒に闘って給料改善を実現させたい」と訴え。社会福祉法人の理事長を務める井上ひろみさんは「運営する特別養護老人ホーム(定員100人)には860人の待機者がいる」と述べ、「低所得者が安心して利用できる施設整備が急務だ」と話しました。
参加者も発言し、要介護2の女性は「これ以上の制度改悪は緩やかな殺人だ。抗議のため、厚労省へ一緒に連れて行ってほしい」と訴えました。
(写真=真剣な討論が行われた介護のつどいで、「提案」を報告する大河原候補)
(「週刊しんぶん京都民報」4月10日付より)