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■命大事にする人を国会へ

 今年、開創405年を迎えました。寺を開かれた袋中上人は中国に渡ろうとしましたが、秀吉の朝鮮出兵の影響で、3年間沖縄に留め置かれました。そこで浄土宗を初めて沖縄に伝え、今もご縁が続いています。当時の琉球国・尚寧王は、秀吉に脅され、明国からは貿易に支障が出ると通告を受け、悩んでいました。王様は袋中上人の、命を何より大事にする教えに心を動かされ、自ら進んで「日本」に捕らわれの身となり、島民の命を救いました。「ヌチドゥ宝(命が一番大事)」。今も沖縄はこの言葉を大切にし、みんなの思いを集めて連帯しています。

 私は沖縄の歴史に加え、平和の尊さや文化、芸能も伝えたいと思い、祭りや慰霊のコンサートをお寺で開いています。エイサーは、袋中上人が伝えた念仏踊りが始まりと言われます。

 今再び戦争への足音が聞こえる中、命を大事にすることを訴える人を国会へ送り出したい。他国と争わず、共に慈しみ、共に生きる心を広めていただきたいと願っています。