「経験ある保育士が働き続けられる環境を」「保育士の生の声を聞いてあげて」――京都市左京区の朱い実保育園で働く職員らつくる福祉保育労朱い実分会と同園の保護者会は16日、同園で開催した集会「朱い実保育園の中心で『限界』を叫ぶ」(同分会主催、2月22日)に参加した保護者などから寄せられた意見集を京都市に提出しました。

 この日は、分会長の下條拓也さんと保護者会会長の成田和嗣さんなど同園の保育士、保護者ら6人が京都市保育課を訪れ、「京都市のみなさんに聞いてほしい保育園保護者・働く者の声」と題して、在園・卒園保護者26人分の声をまとめた文書を担当者に手渡しました。

 提出にあたって、下條さんは、「現場の保育士はいま、働き続けられるか不安を抱えています。保護者や保育労働者の率直な意見を京都市の保育施策に活かしてほしい」と語り、同園に子どもを通わせて9年目になるという成田さんは、「朱い実は子どもたちのことをすごくよく考えてくれている園ですが、年々、先生たちの働く環境が厳しくなってきていることを保護者としても感じています」と訴えました。

 同園で2月に開催した集会では保護者の父母約50人が参加する中、保育士、栄養士ら3人が処遇改善などを訴えました。提出した意見集には、「経験ある保育士は本当に貴重な存在。働き続けられる環境をつくってあげてほしい」「保育の質を低下させないために、保育士さんの生の声を聞いてあげてほしい」「せめて配置基準に先生をプラス1してほしいです」などの声が綴られています。