京都朝鮮初級学校が京都市伏見区に開校して4年目を迎えるのを機に、地域での相互理解を深めようと、新婦人京都府本部は4月26日、伏見区内で学習会を開きました。

■伏見区内に開校4年目、京都朝鮮初級学校・李東河校長があいさつ

 09年に起きた、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)による京都朝鮮第一初級学校(南区)襲撃事件にかかわってきた上瀧浩子弁護士が、同事件の経過や同学校の歴史的背景、ヘイトスピーチ(差別的憎悪表現)の害悪について講演。同校の李東河校長があいさつし、交流しました。

 上瀧弁護士は、ヘイトスピーチについて、憲法13条・個人の尊厳への攻撃、人権への攻撃だと指摘、「殴られるのと同様の精神的打撃となり、社会への信頼感、安心感を奪う。ヘイトスピーチはなくさなくてはいけない」と強調。学校と地域の交流を深め、教育環境の改善や子どもを守るための要求運動を一緒に広げていければと話しました。

 李校長は、在日4、5世の韓国籍のほか、米国や日本籍の子どもたちが在籍する同校での学習の様子、支援者と卒業生の協力で昨年から週3日、保健室が開設されていることなどを紹介し、「気軽に学校見学に来てほしい」と述べました。

 交流のなかでは、朝鮮初級学校が学校教育法に規定する「学校」として認められていないためスクールゾーンがないこと、バス路線が学校近くにないなどの現状や課題が出されたほか、相互理解のための交流の重要性などが語られました。