すべての原発をなくすことをめざす京都脱原発訴訟原告団・弁護団が取り組む大飯原発差し止め訴訟で9日、第15回口頭弁論が京都地裁で行われ、福島第一原発事故の被災者や研究者、弁護士らが再稼働中止を主張しました。

 原告団長の竹本修三・京都大学名誉教授は口頭弁論で、巨大地震が日本全国どこでも起こりうる危険性を指摘し、原発直下地震が起これば過酷事故は避けられないと主張。「裁判官が自らの判断で原発の危険性、新規制基準の考え方について評価してほしい」と強調しました。

 原告の福島敦子さんは、原発事故後に娘2人と福島県から京都に避難。車で必死に避難場所を探して逃げ続けたことや、京都へ移住後も不安な生活を続けていることを詳しく語り、京都に近い大飯原発の差し止めを強く求めました。

 専門家や弁護士らが、巨大地震が原発周辺で起こる危険性や、新規制基準の問題点、避難計画に実効性がないことなどを主張しました。

 裁判後に、報告集会が行われ、今後も法廷内外で原発運転差し止めの世論・運動を広げていくことを確認しました。