「解体」工事を延期 京都市美術館寄贈モニュメント、市民・共産党が抗議
京都市美術館の敷地内に展示されている彫刻家・富樫実氏の寄贈モニュメント「空(くう)にかける階段’88-Ⅱ」を切断・分割して移設する工事をめぐり、市はこのほど、9日から開始した工事をいったん中止することを明らかにしました。市民や芸術家らが、工事中止と作品の保存を求めて、市議会へ陳情書を提出するなどの運動を重ねてきました。今回の措置は、こうした活動や日本共産党市議団の抗議声明などに押されたものです。
市は、同陳情書が審議される24日の文化環境委員会が終わるまでは、工事中止を決定。その後工事を再開し、移設工事完了は5月下旬が6月上旬になるとしました。
市民グループ「京都市美術館問題を考える会」は陳情書をはじめ、市への緊急要請や同美術館前での宣伝を繰り返し実施。同市議団は声明で、「陳情書が審議がこれから予定されているにもかかわらず、審査を待たずに工事着工することは重大な議会軽視」と指摘していました。