(出典:『だれのこどももころさせない』西郷南海子、浜田桂子 かもがわ出版)

■「ママの会」コールが絵に

 「安保関連法に反対するママの会」を立ち上げた西郷南海子さん(29)が、絵本『だれのこどももころさせない』(かもがわ出版)を今春、上梓しました。表紙には、肌や髪の色が違う色々な国の子どもたちを抱きしめる母親が描かれ、親たちの戦争させない決意、未来への希望が伝わってきます。この絵本の原画展(7月2日まで)、西郷さんと絵本の絵を描いた浜田桂子さんの読み聞かせ・トークの会(6月24日)が京都で開かれます。

 ママの会は2015年7月、西郷さんがフェイスブックで安保法制に反対の声を発信したことをきっかけに発足。「だれのこどももころさせない」を合言葉に全国各地に広がり、現在は全都道府県に107(同会ホームページより)あります。

 絵本に書かれた12の言葉は、西郷さんと絵本作家の浜田桂子さん(69)が、母親たちのデモでのスピーチから選んだもの。「こどもをまもる」「せんそうのりゆうつくるのやめよう」「ずっとずっときめてきた」などの言葉に、浜田さんが絵を添えました。戦車に一人立ち向かうのは沖縄の基地反対でたたかう島袋文子さん、シールズで活躍した若者に似た絵も。

 絵本の中で西郷さんは「4歳の娘の『きょうのよる、せんそうにならない?』がすべてのはじまりでした」と述べ、共感の広がりに確信を持つとともに、「私たちが世界とつながりさえすれば、日々の暮らしの中から戦争を止めることができる」と語っています。
 B5判変型・32ページ、1600円+税。

 ◆浜田桂子さん✕西郷南海子さん読み聞かせとトーク 24日(土)14時、ルビノ堀川。問い合わせ☎03・5942・8501。
 ◆絵本原画展 17日(土)~7月2日(日)12時から17時、ギャラリーかもがわ(上京区堀川通出水西入ル)☎075・432・3558。