■戦争をさせない京都1000人委員会運営委員/人間性失う戦争の怖さ

 戦中・戦後を体験したものとして、二度と戦争を繰り返してはならないと強く訴えたいと思います。そのためにも9条を守る署名運動を大きく広げなければなりません。

 安倍政権は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の弾道ミサイル発射問題などを「国難」として、選挙を行いました。米国や日本は「圧力」で挑発を繰り返し、対話で解決しようとしていません。本来ならば、9条の精神で対話・解決をはかるべきですが、朝鮮半島の危機をあおり、憲法改悪への道を開こうとしています。こうした策動は許せません。

 私の戦後の体験では、元軍人の一部が自暴自棄になったり、荒(すさ)んだ生活を送る様子を見て、人間性を失わせる戦争の怖さを実感しました。そんな実感もないまま憲法を変えようとしているのが安倍政権です。

 自衛隊はこれまでの海外派兵で、本格的な実戦はありませんが、米国の戦争を支援し、多くの自殺者が生まれています。その上で憲法9条が変えられたら、米国とともに本格的に海外で人を殺す部隊へと変わります。こうした事態に直面していることをきちんと伝えていくことが必要です。

 衆院選では憲法改悪を目指す与党が3分の2を占めましたが、市民と野党の共闘が新しい形で発展していると感じます。これまでの共産党や社民党に加え、立憲民主党が生まれたことで、安倍政権の9条改悪反対・安保法制廃止という共闘の目的がいっそう鮮明になりました。立憲民主党はもちろん、さらに幅広い政党・議員にも「全国市民アクション・京都」の署名運動に参加するよう呼びかけていくことが必要だと思います。

 安保法制廃止を求める「19日行動」を毎月続け、原発ゼロを求めるキンカン行動など、さまざまな市民運動が広がり、継続しています。市民運動と、政党・政治家との共闘を進め、署名を広げ、アベ改憲を食い止めたいと思います。