改正労働契約法(2013年)の「無期転換ルール」が始まる4月を前に、京都放送労組では、有期雇用契約で働く女性組合員3人が、無期雇用への転換をかなえました。

 3人は、3月で雇用継続5年を迎えるため、4月に無期雇用転換の申し込みを予定していた組合員。会社側が9日の団体交渉で、「4月から1年の有期契約を継続し、申し込みを受けて来年、無期雇用転換する」と回答しました。

 有期雇用で働く人(パートタイマーやアルバイトなど)が、契約更新を繰り返し、通算5年を超えた場合、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)への転換を定めた、労働契約法(18条)にもとづくもの。

 非正規で働く人の雇用ルールが変わり、有期社員の「無期転換ルール」(4月)、派遣社員の「派遣期間3年ルール」(10月)の運用が始まる今年、使用者側が、雇い止めや派遣切りを行い、無期転換や直用化を逃れる「2018年問題」が指摘されています。

 同労組は、17年の年末闘争で、派遣社員として働く組合員の直用化を実現しており、派遣法でも労働契約法でも、心配された雇用不安を解決したことになります。

■労組の奮闘が職場変えた/中村和雄弁護士

 法律上の権利行使が発生する4月を待たず、会社との交渉で、無期雇用を実現したことは素晴らしい。正規、非正規を問わずKBS構内で働く人の雇用と処遇の改善に取り組み、これまでにも派遣労働者の直用化を実現し、職場全体が、直用・無期に向けて変わってきていると思います。同労組のたたかいの経験を知らせ、同様の運動が大きく広がることを期待します。