府が浸水想定を非公表、スタジアム建設地のある桂川上流圏域/亀岡市民が公開質問状「住民の命に関わる。開示は義務」
亀岡市の住民団体「亀岡まちづくり研究会」の高向吉朗座長がこのほど、府が一部非開示としている、亀岡市など桂川上流圏域の「浸水想定区域図」の公開を求めて、府に公開質問状を提出しました。高向氏は、「亀岡駅北側でスタジアム建設が進む中、治水への不安が高まっている。府は浸水想定区域図を公開すべき」としています。
同図は、水防法が改正されたことに伴い、府が今年5月、府の管理河川51圏域の同図をホームページ上で公開。この図をもとに、京丹波町ではすでに防災ハザードマップを作成しています。
府のホームページで桂川上流圏域の同図が公開されていないことから、亀岡まちづくり研究会のメンバーが情報公開を請求。6月13日に府が開示した資料では、報告書530㌻のうち、浸水想定区域図や浸水継続時間、洪水時家屋倒壊危険ゾーンに関わる107㌻分が非開示とされていました。府は非開示の理由を「公にすることにより、不当に府民の間に混乱を生じさせるおそれがある」などとしています。
高向氏が6月19日に提出した公開質問状では、開示時期を明らかにすることや「混乱を生じさせる」とはどのようなことなのか、亀岡市への情報伝達の有無などについて回答を求めています。
高向氏は「住民の命に関わる問題であり、府下51圏域は公表しながら、亀岡を含む地域は公開しないとはどういうことか、開示は水防法に基づく義務だ」と述べています。