京都市の東山の山麓にあり、西隣には名園・無鄰菴、近くには南禅寺が並ぶ全国屈指の名勝地・左京区岡崎でのホテル計画をめぐり、計画に反対する周辺住民らが4日、住民集会と現地見学会を開催しました。

 開催したのは「南禅寺・岡崎地区の景観と住環境を守る会」です。
 計画は、東京都の大手不動産会社・ヒューリックによる富裕層向け高級ホテルで、建物は4階建て、高さ14・1㍍(当初は5階建て、高さ約15㍍)。2020年5月の開業を目指しています。

 住民らは、市が11年に策定した「岡崎地域活性化ビジョン」で、この一帯を「保全、将来へ継承すべき」地域とうたい、国も「重要文化的景観」として認証していることをあげ、「この地域にふさわしく低層の建物にすべき」と訴えてきました。

 この日の集会と現地見学会には、約30人が参加。地元住民は「景観が魅力でここに住んでいるのに、中層のホテルが建つと壁しか見えなくなってしまう」と訴えました。

 守る会は7日、この地域にふさわしい建物となるよう事業者に働きかけることを求め、市の建築指導課と文化財保護課に申し入れました。(T)