音楽を生きる力に 東日本大震災8年チャリティーコンサート 3月3日、中京区・ふら~っとホーム/福島から避難 小学生ら5人出演
バイオリン教室講師・宇治市の本田さん尽力
東日本大震災8年を記念したチャリティーコンサートが3月3日午後1時、京都市中京区の「Pianо Pub ふら~っとホーム」で開かれます。プロのバイオリニスト田久保友妃さんやピアニスト牲川旬哉さんとともに、福島から避難してきた小学生から大学院生までの5人が「花は咲く」を合奏します。
チャリティーコンサートは田久保さんが開いてきたもので今回3回目。田久保さんのバイオリンの生徒・本田馨さん(73)=宇治市在住=が、自らも被災地から避難してきた子どもたちにバイオリンを教えていることから、田久保さんが本田さんに打診し、子どもたちの出演が実現しました。
本田さんは、20年にわたって府南部の自治体による住民向け演奏会や行事を企画する仕事を経験。震災後、出演してくれてきた音楽家たちに協力を得てCDを制作し、売り上げをもとに福島県いわき市にプロの演奏家を派遣する公演や、京都でのチャリティー公演をボランティアで開いてきました。
加入した支援ボランティア組織「京都府避難者支援プラットホーム」を通じ、被災体験などで心に大きな傷を負っている子どもたちに対し、音楽が少しでも心のケアになるよう、費用のかかる音楽教室を安価に実施している取り組みが声楽やピアノの分野で行われていることを知り、自らも15年からバイオリンの指導を始めました。
マンツーマンで月2回(1回45分、500円)。楽器は、使っていない人から借り受け、会場は宇治市の楽器製作会社の協力で一室を借りています。
本田さんは、レッスン中のやりとりから子どもたちが震災で受けた心の傷の深さに思いをはせ、「音楽を演奏する楽しみを知り、舞台に立った楽しい思い出を積み重ねることが少しでも今後を生きる勇気になれば」と話します。
チャリティーコンサートでは、田久保さんと牲川さんがベートーベンの「バイオリンソナタ第5番ヘ長調『スプリング』」などを演奏。ワンドリンク(300円~500円)の注文が必要。会場での募金は、全額日本赤十字社を通じ、東日本大震災義援金となります。
問い合わせ☎075・822・5298(ふら~っとホーム)。京都市中京区四条大宮上ル・メゾンドール四条大宮2階。