米軍基地内の発電機のマフラー(中央)

 京丹後市の米軍レーダー基地が約束に反して基地内の発電機を夜間・早朝に稼働していることが、地元住民の監視で判明しました。住民の指摘を受け、防衛省が米軍に稼働を控えるよう求めましたが、米軍は稼働終了の時期を明言していません。

 発電機の稼働は、「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」の調査で判明。少なくとも12日から14日にかけて早朝と夜間に稼働を確認。さらに、16日の午前0時と午前5時にも稼働していました。24時間の連続稼働の可能性もあるといいます。

 発電機は計6台あり、その内3台が稼働。稼働は、マフラーの排気口のふたが開いた状態であることから確認できるといいます。

 住民の抗議を受け、防衛省は15日、米側に夜間の稼働を控えるよう申し入れました。米側の回答は16日にあり、「今般の稼働は、メンテンナンス等のため、どうしても必要なので、理解を得たい」とした上で、終了時期については「運用にかかる事項であり、答えは差し控えたい」と説明したといいます。

 発電機による騒音をめぐっては、2014年12月のレーダー本格稼働の直後から騒音問題が発生。周辺住民から「眠れない」などの訴えが相次ぎました。

 騒音被害を受け、米軍は防音パネルや消音マフラーの設置などの対策を行いましたが、解消には至らず、抜本対策として商用電力を2018年9月に導入していました。

 米軍は17年2月に開かれた「第11回安全・安心対策連絡会」で、商用電力導入後のメンテンナンスのための発電機稼働について、「なるべく月曜日から金曜日の日中に稼働させるよう努めたい」と説明していました。

 同市の三崎政直市長は16日、防衛省を訪れ、土日や夜間の稼働について、「遺憾である」と抗議するとともに、「(従来の)説明の要旨に沿った運用を確保されたい」と申し入れました。

 同「憂う会」によると、発電機は20日午前7時頃にも稼働していたといいます。