「医療・介護」府北部で実態調査 医労連、自治労連、民医連、研究者ら 住民から聞き取り、施設訪問
府北部での医療と介護への住民要望や現場の状況を調べようと、「京都北部医療と介護の実態調査」(実行委員会主催)がこのほど、行われました。今後、医療・介護制度の改善実現のため、調査結果を公表する予定です。
実行委員会は京都医労連、京都自治労連、京都民医連、研究者などでつくるもの(事務局・京都社保協)。調査は丹後・中丹地域の各自治体の住民と医療介護施設にアンケートを送付するなどして実施。また、2日には京丹後市で250件を回り住民から聞き取り調査を行うとともに、3日は両地域の26の医療・介護施設を訪問しました。
聞き取り調査では、住民から、「病院に行きたいが、足が悪くタクシーを使うと数千円いるため、なかなか行けない」「近くに耳鼻科が無くて遠方にいかざるをえない」など必要な医療へのアクセスへの課題などが浮き彫りとなりました。
また、年金が年々下がるもと、高齢の住民からは「一人で暮らしていくことが大変」など切実な暮らしの悲鳴も上がりました。
医療・介護施設からは、「医師・看護師の確保が常に課題」「国の地域医療構想が実態にあっているのか」など医師不足の現状を懸念する意見が出されました。自治体訪問では、職員が高齢者の通院などの移動手段の確保について、「先進事例があれば参考にしたい」と課題解決への意欲を見せていました。
同実行委員会では、6月中にアンケートの集約に取り組み、年内に報告書をまとめる予定です。