ジェンダー平等へ画期をなす共産党提言 岡野八代・同志社大学教授の訴え(要旨)
日本共産党の志位和夫委員長を迎えて、京都市中京区の四条大宮で行われた街頭演説会(15日)で、岡野八代同志社大学教授がジェンダー平等を掲げる日本共産党の躍進と倉林明子候補の必勝を訴えました。演説要旨を紹介します。
私は、今日結党97年を迎えた共産党が史上初めて、そして日本の政党として唯一掲げられたジェンダー平等政策がいかに画期的で、日本社会に不可欠な提言なのかについて、30年間ジェンダー研究をしてきた者として力の限り訴えたい。
自民党議員がまたしてもやってくれました。三重県の女性現職候補の応援演説で、彼女の6年間の最大の功績が〝子どもをつくったことだ〟と言ったのです。
ジェンダーというのは、私たちがこの社会に生まれた時からいや応なしに浴びせられる、女であること、男であること、それが社会でどんな意味を持つかのメッセージです。3歳ぐらいになると女の子には「かわいい」、男の子には「かっこいい」が褒め言葉になります。学校、テレビなどのメディアや職場、社会から男・女の役割、ふさわしいふるまい、言葉遣いを学び取っていきます。ジェンダーは社会を成り立たすための一つの規範でもあり、私たち一人ひとりのアイデンティティーでもあります。
私のように日本のジェンダー規範に反発を感じながらも、女というアイデンティティーを持つ人もいれば、規範とも気づかず、これこそが自分らしさだと感じる女性もいます。ジェンダー規範をどう受け止めるかは、一人一人違います。でもだれもこのジェンダー規範からは自由になれません。
日本のジェンダー規範は、女は新聞記者に向かない、医者には不向きだから医学部の試験を難しくしようとか、政治は男の仕事だから、女性たちを排除しようなどというものです。
かつて、女に国の仕事は無理という世間の意見に対し、古代ギリシャの哲学者・ソクラテスは「髪の毛の薄い人は靴作りには向かないという意見にも賛成しますか」と言いました。
逆風の中、安倍政権とたたかってきた倉林さん
問題は女に向いているとされる仕事や働きは、男に比べて価値が低いと決められていること。決めているのは政治です。セクハラは、女性を人間扱いしない差別問題です。教育、労働、経済の領域では少しずつ女性は評価され始めていますが、政治の世界では女性を人間扱いしていません。
日本共産党の倉林明子さんは、そんな逆風にも負けず、安倍政権としっかり闘ってきてくれました。人としての価値を認められてこなかった人の声を政治に反映させてくれました。ジェンダー平等を掲げた共産党は、女性を人間扱いする党として、日本社会に見本を示してくれるはずです。
子どもを産むことが貢献なら、育児・子育て・教育に思う存分、公的支援をして、男性も女性も自由に、夢と希望をもって生きられる国にしてほしい。皆さん倉林さんを必ず国会へ送り届けて下さい。