穀田恵二衆院議員
講演する穀田恵二国会対策委員長

 日韓関係の悪化やメディアが「嫌韓」を煽る中で、日韓問題の解決を考える学習会が9月21日、京都市中京区のハートピア京都で行われ、市民や学生ら80人が参加しました。日本民主青年同盟府委員会と日本共産党府委員会の共催。

 昨年11月に衆院外務委員会で徴用工問題を取り上げた日本共産党の穀田恵二国会対策委員長・国会対策委員長が講演。穀田氏は、「嫌韓」が広がる根本に日本が朝鮮半島を36年間、植民地として支配した問題が歴史の事実としてよく知られていないと指摘。その上で、深刻な日韓関係の悪化を招いた直接的な原因は、安倍政権が「徴用工」問題で、韓国の大法院が損害賠償を求めた判決に対し、被害者の名誉と尊厳を回復する責任を放棄し、対韓貿易規制の拡大という政経分離の原則に反する“禁じ手”を使ったことにあると強調しました。

 1965年の日韓基本条約・請求権協定で、被害者個人の損害賠償について河野大臣の「個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではない」(同委員会)との答弁や、2007年に中国の強制連行被害者が、西松建設を相手に起こした裁判では、「実態的な個人の賠償請求権は消滅していない」と和解になり、謝罪と和解金が支払われた経過を紹介。

 問題解決の方向性として、不一致をあおらず、日韓双方が冷静で真剣な話し合いを行っていく努力とともに、自分たちが歴史の事実と向き合い、学習し、東アジアの平和のために交流を広げようと呼びかけました。