【2・2京都市長選】思想家・内田樹氏が応援「市独自の給付制奨学金、高等教育無償化の要求、福山候補の公約に注目を」
京都市長選(2月2日投票)で「つなぐ京都2020」の福山和人候補応援のため、思想家の内田樹・神戸女学院大学名誉教授が20日、京都入りし、京都市左京区の京都大学前で街頭宣伝に立ち、支持を訴えました。
内田氏は、福山候補の公約の中で注目してほしいものとして、▽高等教育無償化を国に求める▽市独自の給付制奨学金―を紹介。現在の国公立大学の年間授業料が約54万円であるのに対し、自身が大学に入学した1970年は1万2000円で、「時給500円の学習塾アルバイトを2時間すれば1カ月の授業料がまかなえた」と話しました。低額な授業料のおかげで、親子で進学をめぐって対立したとしても、「自分で(学費を)払う」と望む進路を選ぶことができたと強調し、「進路選択において学生に自己決定権があった。自分自身が何をすべきか自己決定できるということは市民的成熟にとって本当に大事なこと」と述べました。
国の財政には余裕があったことから、1970年代以降の授業料高騰は、財政的な理由ではなく、学生がこうした「自己決定権」を持つことが学生運動の隆盛につながっていると考えた為政者による政治的なものだったと述べ、京都市長選について、「候補者の中で、学生の精神の自由、行動の自由、思想の自由を本当に考えている候補者は誰か。誰が君たちの味方なのかよく考えて投票してほしい」と呼びかけました。
内田氏は、この日、同志社大学(上京区)前でも福山候補とともに街頭宣伝を行いました。