議会内外で「米軍基地」と対峙 基地撤去求める唯一の存在/日本共産党京丹後市議団の実績(下)
京丹後市では、米軍レーダー基地の本格稼働(2014年12月)から5年以上が経過しました。基地設置以降、米軍関係者による交通事故は76件(3月末段階)発生しています。この間、事故報告をめぐる問題など約束違反が続発しています。日本共産党市議団は、約束違反の是正を強く求めるとともに、住民運動と連携して基地撤去を市議会で唯一、求めてきました。
13年の日米両政府による基地配備の合意を受け、同市議会では「米軍いいなり」の日米安保体制に反対する政党として、同議員団は唯一配備反対を訴えました。
このことは、13年7月に同党以外の市議会全会派(無会派含む)が基地受け入れを市長に要請したことに象徴的に表れています。
また、米軍の特権を保障する日米地位協定のもと、沖縄のような米軍関係者の交通事故や犯罪への住民の不安を当初から受け止め、配備前から市長の姿勢をただしてきました。
基地設置以降は、発電機の騒音問題や軍属の集団居住違反、レーダー不停波、交通事故報告問題などが発生するたび市議会で取り上げ、「米軍の運用が最優先されることは許さない」と厳しく追及。また、現地調査を行って、地元住民から状況や要望を聞き取ってきました。
そして、米軍基地の撤去を求める住民運動と一貫して連帯してきました。毎年開催されている「米軍基地いらんちゃフェスタ」にも毎回参加し、田中くにお団長が報告を行うとともにデモの先頭を歩いてきました。また住民団体から市議会に提出される基地問題をめぐる陳情や請願を毎回、採択するよう求めてきました。
地位協定改定へ共同広げる
また、同党の府議団、国会議員団とともに政府交渉を行い、基地計画の撤回を要求し、約束違反問題で防衛省の姿勢をただしました。
米軍の横暴の背景にある日米地位協定の抜本改定を一貫して求めて議会論戦を行うなか、19年9月定例会では、協定改定を求める陳情に初めて他会派市議が1人賛成するなど、改定を求める市議会の共同も広げつつあります。
基地がある宇川地区の住民は、「米軍の約束違反に対し、一番強く対峙してきたのは共産党で、今後も約束を守らせるために力を発揮してほしい。また米軍内の新型コロナウイルスの感染状況に不安があり、この点でも情報公開をきちんと行うよう求めてほしい」と話しています。