米国・ミネアポリスで、黒人男性ジョージ・フロイドさんが、白人警官に殺害された事件に端を発して世界各地に広がる人種差別反対の運動に呼応し、京都でも6月21日、「人種差別反対平和行進」が取り組まれ、参加者は「BLACK LIVES MATTER(黒人の命は大事だ)」などのコールを響かせました。

 米国シアトル出身のオグアラ・アマダラさんらが企画。様々な人種や国籍の400人を超える市民が参加しました。

 出発地の円山公園でアマダラさんは、「次の世代のために、日本人、外国人とともに人種差別をなくすよう声を上げよう」などとあいさつ。これまで不当に殺害された黒人の名前を読み上げるとともに、ジョージ・フロイドさんが白人警官によって首を膝で道路に押し付けられて苦しんだ8分46秒間の黙とうを呼び掛けました。

出発前の集会で挨拶する、オグアラ・アマダラさん(円山公園)

 参加者は「差別は無知から生まれる」などのプラカードを手に、 四条通―河原町通を京都市役所前まで行進。市役所前で、こぶしを振り上げながら「BLACK LIVES MATTER」と唱和しました。

 英国出身の黒人男性は「英国でも黒人が白人警官に殺害される事件は起こっている。米国の事件は、同じ父親として他人事とは思えず、今日の行進に参加することにした」と語り、エジプト人を父、日本人を母にもつ20歳と18歳の姉妹は「あまりにもつらくて米国の事件の動画を見続けることはできませんでした。東京でもクルド人に対して警察が暴行を働く事件が起こっていますし、父も警察からしつこく職務質問を受けました。日本でも人種差別はあります。なくさなければならない」と話していました。