京丹後市の米軍レーダー基地関連の新型コロナウイルス感染者が12人に達し、感染拡大が続いている問題で、京都市でキンカン行動に取り組む市民有志ら約20人が8月4日、京都府庁前で宣伝を行い、住民への情報開示や基地関係者や地元住民などへのPCR検査の実施などを訴えました。

 榊原義道さんは、基地関係者全員のPCR検査、感染者の行動履歴などの情報開示、入国する米軍関係者に日本の検疫を行うための日米地位協定の改定が必要だと強調し、「京都府が日本政府、米軍に対してこれらを申し入れるのかが問われている」と訴えました。

 他の参加者からは、同市在住の住民2人の感染が確認されていることについて、「市民への感染が爆発的に増えかねない状況だ」と危機感をあらわにし、感染拡大を防ぐための感染者の立ち寄り先などの情報開示を強く求める声が上がりました。

 また、コロナ禍のもとでも世界各地に置かれた基地に出入りする米軍関係者について、「これこそ不要不急の外出ではないか」という訴えもありました。

 医療現場で働いた経験を持つ参加者は、医療体制が脆弱な府北部で住民への感染が広がれば、命の危険にさらされる重大な事態になると強調しました。

 日本共産党の光永敦彦府議が参加し、米軍関係者の行動履歴が開示されていないもとで現地では立ち寄り先や接触者をめぐる憶測を呼び、疑心暗鬼になっている状況があると指摘し、情報開示を強く要求。また、感染拡大防止のためには基地関係者にとどまらず、周辺住民などにもPCR検査が必要だとし、「府は検査を行い住民の安全を保障し、感染拡大をくい止めることが最大の仕事だ」と訴えました。その上で、「基地があることで生まれた事態で、基地撤去しかない。沖縄とも連帯してこのことを訴えたい」と語りました。

 宣伝後、参加者は西脇知事に対し、検査徹底、情報開示、地位協定改定などを求める申し入れを行いました。