「木津川市いきいき子育てネットワーク」(田中道子代表ら4人)は9月4日、木津川市議会総務文教常任委員会で、コロナ禍のもとで実現を求める世論が広がっている少人数学級について、「国任せにせず、市議会として働きかけてほしい」と訴えました。

 この日、同委員会では、同ネットが市議会に提出した、▽少人数学級の実施を国に働きかける▽教員の増員を国に求める―の2点を要請する「コロナ禍のもと 子どもたちの命を守り、豊かな学びの保障を求める請願」の審査が行われ、請願者の松田森幸さんが意見陳述しました。

 松田さんは、全国知事会、全国市長会、全国町村会の3団体や全国連合小学校長会も少人数学級の実施を求め、政府の教育再生実行会議も少人数学級は必要と議論を開始しているなど、国民的世論を背景にした変化を紹介。確実な動きにするため地方からの後押しが大事だと強調し、「国が考え始めたから任せておこうと傍観せず、市議会として国に働きかけてほしい」と採択を求めました。
 
 質疑応答では委員からも肯定するような発言があったため、日本共産党の西山幸千子議員が自由討論を提案。「全国知事会なども同様の提案をしているので議会から物申さなくてもよい」、「それなりに国を動かしている。反対ではないが必要ない」(公明党)などの発言がありました。

 採決では、西山議員が、少人数学級の実施や教員の増員は、保護者や教育関係者をはじめ多くの市民の願いであり、「国に求める請願に反対する態度でいいのか」と賛成を呼びかけましたが、各種団体から同様の提案や要望が国に出され、文科省も前向きなどとして5人が反対し、不採択となりました。

「なぜ反対」「『働きかけてほしい』という請願なのに…」

 委員会を傍聴した市民らは、「コロナ危機の中で、少人数学級に反対する議員たちって信じられない」「国に働きかけてほしいという内容なのに、なぜ反対するのか」などと話していました。