「給食で格差おかしい」「これは大人の責任」

 「小学校のような全員制の中学校給食をめざす連絡会」は、新しい請願署名運動に取り組んでいます。9月27日は、署名宣伝デーと銘打ち、市内7行政区で行動し、120人分を超える署名が集まりました。

 京都市では、全員制の給食を実施する施設一体型の小学校併設校(7校)と給食未実施の中・高一貫校(1校)を除く65校で、いまだに「選択制のデリバリー弁当」方式の「給食」が採用されています。昨年、京都市教育委員会が実施した「中学校給食の充実及び食育の推進に関する実態調査」でも、デリバリー弁当の利用者は26.9%と低水準。学校で昼食を取らない生徒が「ときどきある」も含めて7.7%にのぼりました。

 署名は、▽すべての中学校で小学校のような全員制の中学校給食を実施▽給食アンケートの結果を受けて市民も参加する給食検討委員会を設置―の2点を求める内容です。2万人分(11月20日締め切り)をめざします。

 右京区の宣伝には、同「連絡会」のほか、新婦人や教職員組合のメンバーが参加し、保護者、栄養教諭、小学校教諭らがスピーチ。

 小学3年と5歳の2人の子どもを育てる松浦悠実さん(38)は、京都市内では、一部の学校では小学校と同様の給食を食べられる子どもがいる一方で、家庭でも学校でも十分な食事が取れない子どもが放置されていると指摘し、「こんな学校間格差はおかしくないですか。給食は、すべての子どもたちに平等であるべきだと思います」と話しました。

 教諭らは、「予算はある。あとは市長のやる気」「給食の実施は大人、教育行政の責任です」などと訴えて、署名の協力を呼びかけ、「貧乏で昼ごはんもなかった」という70代の男性が、同じようなひもじい思いはさせたくないとの願いを込めて署名に応じる場面もありました。