【北山エリア整備構想を考える】校舎の建て替え・耐震化こそ/大学関係者・識者に聞く
京都府立大学准教授、京都府公立大学法人労働組合委員長 長谷川豊さん
府の構想で様々な計画が浮上する中、学内では耐震基準を満たしていない老朽校舎が放置されたままです。学生や教職員が強く求めているのは、安心して学べる安全な校舎への建て替えや耐震化です。
体育館をアリーナにする計画も教職員や学生にはほとんど知らされていません。1万人の施設を本当に建設するのか、学生が授業やクラブ活動で支障なく利用できるのか、観客はどこを通って移動するのかなど不明な点が多く、詳しい情報を早く明らかにすべきです。
「北山エリア」の整備計画では、賑わい・交流などが強調され、アリーナ建設とともに、エリア内の回遊性を高めるプロムナード(遊歩道)の建設が進み、学外の人も大学内を自由に行き来できるようです。しかし、学内では授業のほか、大学入試や定期試験も行い、様々な研究施設があります。民間主体のイベントによる人の流れや騒音などで、研究・教育に必要な静謐な環境を損なわないようにしてもらいたいです。
校舎建て替えなどの計画を大学で何度も作ってきましたが、権限が府にあるため、手つかずのままです。府は、学生や教職員が求めている施設・設備の更新をまず行うべきです。