文化の灯を消さない 1月10日、府立文化芸術会館 創立40周年迎える京都音楽センターが企画
アーティスト・裏方の心意気示す
来年2月に創立40周年を迎える京都音楽センターは、コロナ禍でイベントや公演中止が相次ぐなか、本格的に取り組みが再開する日を夢見ながら研さんを続けているアーティストや裏方スタッフの心意気を示そうと、来年1月10日、公演「文化の灯を消さない」を京都市上京区の府立文化芸術会館で開きます。2部形式で計4組のアーティスト(個人を含む)が出演します。
第1部は「平和でこそ文化芸術が花開く」と銘打ち、和太鼓奏者の中条(ちゅうじょう)きのこさん、人形劇役者のえだまつこずえさんと三線奏者の尾鷲たけしさんのユニットが出演。
中条さんは1988年、太鼓センターの設立にかかわり、プロの演奏活動を目指す『和太鼓アンサンブル』(のちに『風流打楽“祭衆”』と改称)を設立。2001年からソロ活動を開始。09年、遊坐楽座を立ち上げ、世界各地で演奏。当日は絵本『だいくとおにろく』を題材に太鼓と語りで構成する芝居「鬼六太鼓」を上演。
えだまつさんは1972年に人形劇団京芸に入団し、2008年からフリーランスで活動。尾鷲さんは、母が沖縄県那覇市出身で八重山の歌や演歌、フォークを歌います。
公演では、戦後捕虜収容所でカンカラ三線により演奏された「屋嘉節」の演奏や、被爆詩人・峠三吉の詩を三線にのせてうたうものなど、人形と三線で6演目からなる「平和ライブ」を行います。
国際的連帯や基地反対思い
第2部は「国際平和と文化交流」をテーマに京都朝鮮歌舞団とシンガーソングライター川口真由美さんが出演。
京都朝鮮歌舞団は1965年結成。現在メンバーは主に日本で生まれ育った在日コリアン3世・4世の若いアーティストで構成。
朝鮮の歌や民族舞踊、民族楽器の演奏などを京都や滋賀を中心に在日同胞たちが集まる場や、日本の学校行事、地域のイベントなどで披露。最近では和太鼓・三味線・篠笛奏者の山本朗生氏ら日本のアーティストとの共演も行うなど、朝鮮半島の平和統一、日本とのかけ橋としての役割をはたすべく活動中です。
川口さんは、障害者施設の代表で、3人の子ども育てるシングルマザー。戦争反対、護憲、反原発、沖縄辺野古新基地建設反対などの運動に参加しながらメッセージを込めた曲の創作・演奏を全国各地で行っています。沖縄を舞台にしたドキュメンタリー映画『レジスタンスなう―この歌は届きますか?』でアジア国際映画祭新人女優賞受賞。『このクニに生きて』など3枚のアルバムをリリースしてきました。
第1部=午後3時(2時半開場)。第2部=6時(5時半開場)。1部、2部入れ替え制で、それぞれ前売り2500円、当日3000円。全席自由。京都音楽センター☎075・822・3437(平日正午~午後6時)。