【宇治田原町長選】いつも他人を思い、誠実に行動する人/町政刷新へ連日奮闘、今西久美子候補 31日投票
元町幹部職員の不祥事(官製談合・加重収賄で逮捕・起訴)で揺れる宇治田原町。同町長選挙が1月31日、投票を迎えます。「町政刷新」「疑惑一掃」を掲げ、勝利に向けて奮闘している「宇治田原町政を刷新する会」共同代表で前町議・今西久美子さん(59)の生い立ちや人柄の紹介をします。
今西さんは、宇治田原町南で酒屋を営む家に生まれました。両親は茶業生産や稲作もしていたため休みがなく、「家族で旅行に行った記憶がない」と話します。お酒の配達、店の掃除などの手伝いをしていました。
小学生のときからドッチボールが大好きな活発な少女でした。学級委員長もするなど、当時からリーダー的な存在。当時担任をしていた元教諭は「クラスが荒れていた時期がありましたが、久美ちゃんがいて本当に救われた」と語ります。
中学ではソフトボール部に入部。ショートで4番。「打撃には自信があった」と言います。スポーツ好きの今西さんでしたが、音楽にのめり込むことになります。お父さんが、「知人から譲り受けた」とクラシックギターをプレゼントしてくれたのです。当時はフォークブーム。当時ヒットしていた、かぐや姫、さだまさし、いるか、ユーミンなどの曲を独学で練習。高校時代には軽音楽部に入部し、ギターの弾き語りにあけくれました。当時は小学区制だったため町内の生徒はほとんど城陽高校に通っていました。学校へはギターを持ってバスで通いました。
小さい頃からの夢は小学校の先生になること。資格が取得できる京都文教短期大学に入学し、ここでも軽音部で活動しました。京都会館別館ホールの舞台に一人で立ったことが良き思い出となっています。当時、京都府では教員の正規採用が極めて少なかったため臨時教職員として、宇治田原町をはじめ南部の小学校に赴任。面倒見がよく優しい先生、ギターが弾ける先生として子どもに親しまれました。臨時教職員は1年契約なため、「先生、来年も担任してくれるの」と聞かれるのが辛かったと言います。
「教育に臨時はない」と教職員組合の臨時教職員グループで処遇改善に向けて活動。交渉や学習会などの運営、新聞づくりなど一手に引き受けていました。当時、ともに活動していた梶川憲・京都総評議長は「今西さんは、自分のことより他人のことを第一に考え、誠実に仕事をされていました。忙しかったので弁当を食べながら会議をしていたことや、丸文字で新聞を書いていた姿が今でも脳裏に浮かびます」と言います。
同じ職場だった利行さん(現・宇治田原町議)と結婚。地域での活動も始めました。秋田県で教育研究集会があった際、地元の劇団わらび座で研修を受けアトラクションで和太鼓演奏を披露したときの爽快感が忘れられず、宇治田原町で和太鼓サークルを結成。夏休み、地元サークルが協力して子どもたちに楽しい思い出をつくる「サマースクール」の取り組みも始めました。
学童保育の指導員、そして日本共産党京田辺市議団の事務局員の仕事をすることになりました。議員団の事務局員は5年間務め、地方政治、議会運営、政策立案などみっちりと学びました。「議員団の打ち合わせにも参加して熱心に勉強し、本当に誠実な仕事ぶりが印象的だった」と元市議の塩貝建夫さんは語ります。
8期32間務めた故・五百磐(いにわ)一・宇治田原町議引退にあたり、即戦力として請われて立候補。以降、5期20年務め、毎議会質問してきました。新庁舎建設にあたっては、住民組織「新庁舎を考える会」とともに活動し、予定地が軟弱地盤で地震の際に液状化する危険性があることや、利便性が悪いことなども指摘し、予定地の再検討を要求。
学校統廃合についても、住民とともに署名などにとりくむとともに、議会でも問題点を指摘し、白紙撤回を求めました。高校生のバス通学費補助については、住民や他の議員と協力して全額補助実現に向け尽力。全額補助の減額についても、議会で厳しく批判し、全額補助復活を求めました。
このほか、地下水から有毒物質テトラクロロエチレンが検出された際には、16回も質問し、町に原因究明、モニタリング調査の実施を求め、完全解決まで粘り強く追及しました。学童保育の施設老朽化問題も取り上げ、新築を実現させました。
昨年10月の町議選で議員を引退。夫の利行さんが初当選しました。町議選の中で、住民合意のない新庁舎の移転、学校統廃合、高校生の通学バス代補助半減などで住民の怒りが高いことを肌で感じました。12月には、元町幹部の逮捕・起訴で、住民の怒りがさらに高まったことを痛感。多くの人々から立候補の要請を受けました。愛する宇治田原町の信頼が失墜するなか、「選挙を無投票にしてはいけない」と立候補を決意。「勝たなあかん。町政を変えなあかん」と連日、奮闘します。
「元町幹部が逮捕・起訴されるという町始まって依頼の不祥事で、町民の落胆や失望は計り知れません。希望と誇りが求める宇治田原町へ、これまでの立場の違いを超えて、お互いに敬意をもって心ひとつにして、町政を刷新したいと思います」