【宇治田原町長選】現職への不満噴出「今西さんで変えて」 31日投票/町政刷新へ、今西久美子候補への期待広がる
宇治田原町長選挙が1月26日告示され、同31日投票を迎えます。選挙戦は、現職の西谷信夫候補(61)=自民、公明推薦=と「宇治田原町を刷新する会」共同代表で前町議の今西久美子候補(59)との一騎打ち。談合・収賄事件で起訴された元町幹部の任命・監督責任とともに、高校生の通学バス代全額補助の半減、住民合意のない学校統廃合を推進してきた西谷候補への批判の声が上がる一方、町政刷新を掲げ、疑惑の解明、全額補助の復活、学校統廃合の白紙撤回を訴える今西候補に期待の声が広がっています。
官製談合・収賄事件で怒りの声「町長はなんで出馬した」
「西谷町長は何で3選出馬したんや」と厳しい口調で語るのは新庁舎建設問題で関心を持ってきた70代の男性。中心地から遠く、軟弱地盤の土地を予定地とし、異常な高値で購入したのは、「地権者と逮捕・起訴された元町幹部との関係があったからで、町長もその輪に巻き込まれていたというのが昔から住む者の定説」と説明します。
「部下の過失についてトップが責任を負わなあかん。今西町長で町を変えてほしい」
60代の会社役員も「元町幹部の汚職で町の信頼を裏切った」と憤ります。「逮捕・起訴された元幹部は以前から問題視されており、それを重々知っていてなぜ建設関係の『特命担当』としたのか。任命責任、監督責任が町長にはある。出馬を控えると思っていたのに出た。こんなことが許されるのか。今西さんには悪いところをしっかり見つめ、うみを出し切ってほしい」
通学バス代全額補助「今西さんで復活を」
高校生の通学バス全額補助実現に向けて署名活動に取り組んできた女性(50代)は「なぜ、コロナ禍で生活が苦しいさなかに補助を削ったのか」とたたみかけます。
バスの定期代は宇治田原町から宇治市まで月1万数千円。子どもは京都市内の高校に通っているため、さらに通学費がかかります。上のきょうだいのときは、車で宇治まで送り迎えをしましたが、全額補助になりバス通学に切り替えたばかりでした。
「庶民の痛みがわかる今西さんに町長になってもらい、全額補助を復活させてほしい」
小学校の統廃合に反対していているのは70代の男性。「人数は少なくても学校が地域にあることが大切。統廃合したら遠くになってしまう。せっかく移り住んできてくれた人々も、町外に出ていき、町は廃れてしまう。統廃合計画の白紙撤回を掲げる今西さんに町長になってほしい」と期待を込めます。
(「週刊京都民報」1月31日付より)