新型コロナウイルス感染拡大を防止し、高齢者と医療・介護従事者を守ろうと、乙訓社会保障推進協議会(小間清次議長)は、乙訓地域2市1町の首長に対して、公費によるPCR検査の実施を求める団体署名に取り組み、4月20日に大山崎町、同23日に長岡京、向日両市に提出しました。

 要請項目は、▽高齢者と障がい者支援の現場に公費で定期的なPCR検査の実施▽感染が明らかになった場合、事業所への経済的支援▽感染が疑われる要介護高齢者には速やかにPCR検査が受けられる仕組みを構築し、サービス提供中断が起こりがたい体制をつくる―などの4項目です。

 署名は、乙訓地域の医療、福祉、介護の各事業所に呼びかけ、同会構成団体以外の15団体を合わせ26団体の賛同を得ました。

 署名提出後、長岡京市との懇談では、感染拡大防止のために、検査と隔離の有効性を強調し、東京都世田谷区や広島県でのPCR検査の先進例にも触れて、独自施策を積極的に行うよう要望しました。

 ワクチンの優先接種の対象外である在宅介護の現場の実例として、利用者から発熱症状の訴えを受け、コールセンターに電話をしたが何日も通じない上、感染の心配からヘルパーや訪問介護サービスの提供が停止される事態が発生したことを挙げ、「利用者の命に関わる問題が起こっており、楽観できる状態ではない」と訴えました。

 京都社保協の松本隆浩事務局長は、「大山崎町との懇談では、高齢者施設に加えデイサービスでも高齢者、職員に対するPCR検査の独自予算が組まれたと聞いた。長岡京市でも施策を考えてほしい」と求めました。