「すべての介護職員にPCR検査を」と訴える桜庭さん

 コロナ禍での生活不安や医療費負担増、減らされる年金など、みんなに聞いてほしいことを街頭で一緒にトークしようと4月24日、上京区の堀川中立売の街角で、「まちトーク~聞いて きいて」(同実行委員会主催)が始まりました。年金生活者や介護職場で働くヘルパー、まちづくり運動に取り組む市民ら20人が参加。6人が要求パネルを掲げて話しました。今後、毎月第4土曜日に行う予定です。

 居宅介護支援事業所の桜庭葉子さんは、コロナ禍で1年以上たつのに、いまだにヘルパーや介護事業所に対して、PCR検査もワクチン接種もしようとしない国や自治体の姿勢に怒りの発言。「北陸新幹線に2兆円ですか? コロナ感染に不安を持ちながらも介護の仕事を続けているのに対策なしですか。税金の使い方間違ってますよ。新幹線つくるより、手厚いケアへの支援が大事ですよ。仕事も続けます。声も上げ続けたい」

 新生存権裁判の原告でもある上京生健会の猪田修身さんは、国が生活保護費を引き下げたのは違憲として、その取り消しを求める集団訴訟(全国29地裁で係争中)のうち、2月に大阪地裁での勝訴は画期的だと指摘。「生活保護は誰もが安心して暮らせる最後のとりで。京都の結審は5月25日。憲法25条に基づく人間的な生活が送れるよう、必ず勝利したい」と述べました。

コロナ禍で病床削減推進に“喝”

 京都年金者組合上京支部の奥野大義書記次長は、コロナ第4波で変異株のウイルスが蔓延する中で、全国の病院のベッド数を減らそうとする菅首相に対し、「何を考えとるんじゃ」と喝。保健所の統廃合で感染症を十分にフォローできなくしたと批判。今の医療崩壊は国が作ったとして「こんな国民いじめの政府は変えましょう」と呼びかけました。

 デジタル法案の危険性や京都の伝統地場産業を生かしたまちづくりの重要性などについても語られました。バス停で待っている人が耳を傾けたり、手を振って声援を送る人もいました。

 同実行委員会の青笹哲夫さんは「市民の要求や願いを街頭で訴え、小さな声を可視化して行きたい。毎月続け、上京から政治を変えていく運動につなげたい」と語っています。

 次回は5月22日午後3時、堀川通中立売西南で行われます。

小さな声の可視化を、と始まった「まちトーク」