公共施設統廃合 町は方針再検討を 与謝野町・町議7氏が連名ビラで訴え/第三者委「白紙に」報告書受け
与謝野町が野田川地域で計画している公共施設の統廃合計画案について、第三者委員会が「いったん白紙に戻す」よう求める報告書を提出(4月2日)したことを受け、同町議7人が連名で6月2日、報告書の内容を住民に伝えるビラを発行し、新聞折り込みで約8000枚を配布しました。
計画案は、中央公民館、体育館、給食センターを取り壊し、跡地に認定子ども園を整備するもの。計画に対し、施設利用者らが反対の声を上げ、2018年12月に約8500人分の署名を町長に提出するなど運動が広がりました。
同町が昨年7月に設置した検討委員会(委員長・富野暉一郎氏=福知山公立大学前副学長)は、計画をいったん白紙に戻した上で、地域住民の参加のもと新たな計画を策定し、町民の理解を得て推進することを求める報告書を山添藤真町長に退出していました。
ビラは、杉上忠義(無会派)、山﨑良磨(同)、渡邉貫治(秀貫クラブ)、浪江秀明(同)、高岡伸明(日本共産党)、永島洋視(同)、和田裕之(同)の7氏の連名です。
ビラは7氏が、報告書で計画案をめぐって議会のチェック機能が不十分だったと指摘されたこともあり、「指摘を受け止め、きちんと内容を住民に伝えよう」と計画しました。
ビラでは、報告書のポイントとして「統廃合案は町総合計画と整合性がない」「町民主体のまちづくり方針に違反」などについて内容を解説。その上で、「議論と結果を最大限尊重する」とした町長に対し、「住民の意見に基づくまちづくりのため新たな計画づくりの実施が必要ではないでしょうか」と訴えています。
杉上町議は「立場の違いを超えて7人連名でビラ出せたことは意義がある。この問題では町民の声が行政に届いていないと感じた。報告書の内容を広く伝え、様々な声を寄せてもらう中で、町民の声にもとづく新たな計画をつくることが重要だ」と語ります。
永島議員は、「声を上げてきた町民の運動が町政を動かそうとしており画期的だ。町はきちんと報告書に沿って再検討することが重要ではないか」と話しています。