京都市が発表した市民負担増と福祉施策切り捨てのための「行財政改革計画」案をめぐり、日本共産党市議団は6月21日、計画案の撤回を求める見解を発表しました。

 計画案(今年度から5カ年の実施期間)は財源不足を理由に、「敬老乗車証」の対象年齢の引き上げ、保育料・学童クラブの利用料や各種使用料の引き上げなどを列挙し、高齢者から子育て世帯まで幅広く市民生活を直撃する内容です。

 見解では、「コロナ禍のもと行政が最優先すべきは、市民のくらしと生業の支援、感染封じ込め対策」で、「計画案はそれに全く逆行している」と指摘しています。

 このままでは「財政が破綻する」と市が市民を脅かす説明をしていることについて、収入は過少に、支出は過大にそれぞれ見積もり、それを根拠に財源不足を必要以上に強調したものと告発。「行政としてはあまりにも不誠実」と指摘しています。また、市が「財政が厳しい」と言いながら、不要不急の大型事業を聖域扱いとしていることを厳しく批判し、聖域扱いの中止を求めています。

 併せて、門川市長が、国の地方自治体への財政支出削減を容認し、新自由主義の路線をそのまま持ち込もうとしていることを批判。「地方交付税の拡充など、自治体の財源確保を国に求めることが必要」と述べています。

 その上で、「党議員団は広範な市民との共同を広げながら計画案を撤回させ」、「大本にある国の政治を転換するために力を尽くす」と訴えています。

 市は、同計画案のパブリックコメントを7月11日まで行っています。メールkeieikaikaku@city.kyoto.lg.jp、FAX075・222・3283などへ提出。様式は自由(なお、27日と7月11日は庁舎の停電試験のためファクスを受信できない場合あり)。市ホームページの意見入力フォームからも送れます。問い合わせTEL075・222・3293(行財政局財政室)。