過剰在庫の農産物を買い上げ、コロナ禍で困窮する人への食料支援と米価を支える施策を講じてほしいと、農林業と食料・健康を守る京都連絡会(梶川憲代表)、新日本婦人の会京都府本部(魚山栄子会長)、農民組合京都府連合会(安田豊会長)は8月30日、京都府の西脇隆俊知事あてに要請しました。

 庁内で行った要請には、食健連の濱見秀行事務局長と農民連の安田政教書記長、新婦人から澤田季江事務局長、仁賀里美産直部長が参加しました。

 席上、各地で市民団体が主催している、食料や日用品を無料で提供する取り組みで、困っている人にお米が一番、歓迎されていることを紹介。一方、米をはじめ農産物は、新型コロナ感染拡大による飲食業の自粛などで需要が減り、過剰在庫による価格下落が続いている現状を紹介し、コロナ禍に苦しむ府民への食料支援と米価を支えるための施策を府に求めました。

 新婦人の澤田氏は、NPOや支援団体を通じて生理用品を配布できる国の仕組みを例に、「お米でも困った人に届ける道をつけてほしい」と要望しました。

米余りの一方で食べられない人も 「行政の責任で対応を」

 農民連の安田氏は、稲刈りが始まったが、1袋(30㌔㌘)の買い取り価格の値下げを心配する声や余剰米の買い取りの相談が寄せられていることなどを紹介し、「片方では米が余り、片方では食べたくても食べられない人がおられる。行政の責任で提供できるよう対応してほしい」と訴えました。

 応対した府農林水産部農政課の担当者は、子ども食堂などの食事提供団体にも政府の備蓄米を交付する制度が拡充されたことにふれ、全国レベルでの支援は国に要望し、府でできることは考えたいと語りました。