要望書を手渡す武尾会長(左)

 新型コロナウイルスの乳幼児を含む若年層への感染拡大や重症化が進展しているなか、保育関係者でつくる「宇治の保育政策を考える会」(会長=武尾正信・くりくま保育園園長)は9月7日、宇治市に対し、公立、私立を問わず、すべての保育関係者に公費によるPCR検査実施を求める、要望書を提出しました。

 要望書では無症状感染者の捕捉は、感染拡大を抑制する喫緊の課題であり、国の精度の低い抗原検査簡易キットを希望施設に配布する対策では不十分だとして、府が障害・高齢分野の職員に対するPCRの行政検査の予算を付けたことを踏まえ、公立、私立を問わず、すべての保育関係者に公費によるPCR検査を定期的に実施するよう求めています。

 要望には保育関係者6人が参加し、宇治市は星川修・福祉こども部長らが対応。

 武尾会長は、新型コロナウイルスのデルタ株は、空気感染も指摘されており、子どもの感染者が増えるなど局面が変わったと指摘。エッセンシャルワークである保育の現場でPCR検査をいつでも、どこでも、何度でも受けられることが必要、と強調しました。

 星川部長は、「まずはワクチン接種で、公立の保育職員は8割近くが接種を終えている」などとして、PCR検査を実施する意向は示しませんでした。

 これに対して、参加者から市内の公立保育所で職員の陽性者が五月雨的に出たことをあげ、「最初の陽性者が出た段階で、PCR検査をしていたら、広がらなかったのではないか。

PCR検査の実施を。少なくとも陽性者の出た施設で実施を」と再度要求しました。