26年間の取り組み、資料を収録した冊子

 「京都の定時制・通信制教育を考えるみんなの会」(略称=定通みんなの会)が今年3月で活動を終了し、このほど、26年間の取り組みをまとめた冊子「夜間高校の灯を消さないで」(A4判、201㌻)を作成しました。

 同会は1995年、府内の公立高夜間定時制・通信制の保護者や教職員の有志らで結成。定時制・通信制の良さを知らせる活動、定通教育と子育ての問題を恒常的に考え、教育環境改善を求める行動、府内外の保護者、教育関係者らとの交流などに取り組んできました。

 冊子は、「夜間定時制高校の灯を消さないで」という京都市内3校(堀川、山城、洛北)の募集停止反対運動に連帯した取り組みを中心に、結成から15年の取り組み▽府・京都市両教育委員会による募集定員大幅削減に対し、定員増を求める運動。その中で実った定員増と30人学級実現の道のり▽申し入れや請願の一覧などの資料─の3部構成です。

 現役や卒業生をゲストスピーカーに招いた例会の様子や全国交流会の報告などに、「学び直しの学び舎」といわれる定時制高校の役割が読み取れ、時々の運動を紹介する新聞報道の資料も豊富。募集停止撤回の運動の際には、宮崎駿監督らスタジオジブリの有志が寄せた激励の色紙も掲載されています。「編集後記」には、「生徒・卒業生の宝物、『定通みんなの会』の宝物がぎゅっと詰まっています」とあります。

 結成当初と19年以降の2度、会長を務めた後藤淳子さんは、「学びたいときに学べるのが夜間定時制。学びの最後のセーフティーネットとして大事だと思う」と話し、定通制教育の新たな課題などもあるなか、相談窓口は23年度末まで設けることにしています。

 26年史、会報や生徒・保護者らの体験報告をまとめた例会の資料などは、京都府立京都学・歴彩館に寄贈予定です。

 問い合わせ、冊子の申し込みは、事務局☎075・931・6230(柏木さん)まで。✉gmtgmt0109@yahoo.co.jp